2018年7月22日日曜日

海の上で考えた

海の上で考えたこと。
超長文、忙しい人はスルー希望^_^

このビーチでライフセービングをはじめて今年で20年目。
今の会社を創業する1年前からはじめたから会社も来年で20周年というとことになる。

ここは、相模湾に面した中でも、堤防のない希少な自然海岸で、楽しいことも厳しいことも様々な経験をさせてもらった素晴らしいビーチ。

春から毎日のように海に入り、色んな生物との出会いや自然の中に溶け込む体感をさせてもらった。

朝はなんとも言えない清々しい透明度と美しい砂紋。夕方はサラサラと流れるように吹くオフショア。
本当に20年間ほとんど変わらない風景と時間が流れている。

でも。

この海に訪れるお客様や働くスタッフ、それらの人が求めるものが全く変わってしまった。

人間は、無菌食品と人工的に季節を作る空間で過ごすことでどんどん弱っている。自然のことを何も知らなくとも、その経験や魅力をスマホがみんな教えてくれる。でも、リアルな魅力や感動、そしてその恐ろしさを学ぶことは、過保護になりすぎている世の中では難しい。

自然も少しずつ変わっているのかも知れないが、人間の弱体化とは桁違いである。

働き方もそう。

殴られても蹴られても「ありがとうございます!」と感謝し、24時間働けることを美学とされた時代に生きてきた人たちと

ほしいものは全てスマホで手に入り、だらしなく好きなことをして生きていることを美学とする人間とでは、感覚が違って当たり前。

さらにそんな希少人種が、時代の変化に気がつかず主張し続ければ、ハラスメントとして吊し上げられる。

そんな変わりゆく時代に

子どもたちに自然との関わり方を伝えたいとはじめたこの仕事も、passionだけは無くなることはないと信じて続けて来ても、それも時代遅れなのかも知れない。

働き手がいない。

屋外で行うきつい季節労働には将来性が見えず、若い時の一時的な仕事と見られがち。これも情報はいくらでも入ってきて、もっと割りのいい仕事はいくらでも見つかるから。現代の若者は現実を分析することに長けている。

またクリエイティブな仕事を好む人も少ない。
仕事を飯食うネタとしか考えず、失敗した時のストレスを計算しやすい環境に身を置き、いつでも辞められる責任と無理しない派は少数ではない。

それでも、きっと世の中に順応することに長けていて、コントロールする能力の高いリーダーならうまく乗り越えていくのだろう。

でも、僕は人やお金をコントロールすることが得意なわけではないし、むしろ好きではない。

現場にいて自分が一線で働くことが好きでこの仕事を続けているのだから、お金を稼ぐためだけにこの苦労を背負っていくのは本望ではない。

トレーナーとして食べていくことができるようになったのも、この仕事があったからだし、他人と違う考え方をもっているのも海と接しているからだと自負している。

だから働き方改革をしなければいけないんだろうね。

先日見たドラマで、いかにも草食男子な俳優が、

「世の中草食系ばかりだから、自分がライオンになって食いまくってやる。今がチャンスなんだ」

というシーンがあった。

僕は仕事が好きで、自分の仕事にプライドを持っていたいから、そのためにも今の時代に少し歯向かって希少なライオンでいつつ、シマウマの皮を被って見ようと思う。

だんだん日が昇ってきて、ジリジリ太陽が照りつけてきたら、何言いたいかわからなくなってきたので海から上がることにしました。

とさ。

やっぱり話がまとまらない笑