2018年6月24日日曜日

親が指導者



ある広い公園で、私は自分の子どもとサッカーをして遊んでいる。子どもは上手くいかなくなるとボールを手で抱えて走りだしてラグビーになってくる。

ルールもヘッタクレもないスポーツになってくるけれど、まだこれでいい、今はカラダを動かすことが楽しいと思ってもらえればそれでいいのだ。






その横では、熱心なパパ達による熱血スポーツ指導が繰り広げられていた。

バトミントン、サッカー、陸上かな?何組かの父親らしき人が怒鳴り声をあげながらそれぞれの子どもを叱咤している。


親の影響を受けてそのスポーツをはじめた人は少なくない。

現代のように、大少はあれど世界中のスポーツに参加できる国はそんなにない。

私の幼少期は大半が野球に興味を持っていてみんな野球帽をかぶっていた。野球クラブは市内に数クラブあるのは珍しくなく、クラスの半数の男子は野球をやっていた。

しばらくするとスイミングクラブに通う子が増え、地域によってはサッカーも盛んに行われていた。

当時プロ化しているスポーツといえば野球だったが、親がプロ野球選手にするために英才教育やスパルタ教育を行うなどは、巨人の星以外あまり聞いたことが無かった。

しかし、現代では親の影響だけでなく俄か指導者となって子供を教える親が増えているように思える。

親が昔その競技の選手だったとか、「趣味で夢中になって」というスタイルはよくある話で、ネット情報も助けて素人指導者が増えている。


スポーツ指導やコーチングは職業であり、プロの立場から言えば「子どものことを考えたら親は指導者やコーチを信用し任せるべき」だと思う。


経験上、大半の選手は、親が、指導者やコーチの間に口を挟むことを好んでいないし、むしろパフォーマンスに悪い影響を及ぼすことの方が多いと述べている。


これを聞いた親は

「うちの子はそんなことない、最初に教えたのは自分なのだしその成長を全て知っている」
というだろう。


間違いない。
それはそれで良いと思う。


しかし、ある程度の選手ともなればその成長やスキルアップに伴い、レベルの高い指導者に移行していくことが常であるし、それがなされなければ同好会から抜け出すことは程遠い。


何度もいうが、我々指導者はプロなのだ。


もし、その親が寿司職人だとして、寿司が好きで小さい頃から握ってきたという見習いに、大切なお客さんや店を任せるだろうか。

それと全く同じなのである。

一歩譲って、親が大変なコーチングスキルを持っていて的確な指導をしていたとしよう。

それでいても、自分の子どもを教え続けるべきではない。

それは、スポーツ技術ではなく、将来社会人として精神的な育成に影響を及ぼす可能性が高いからである。


つまり
「かわいい子には旅をさせろ」
である。

どうしたら良いか。

親はスポーツのキッカケを作ることに専念すること。
親がそのスポーツを好きであり、その楽しみ方を伝えることで、その後の苦しい練習や試練を乗り越えられるようになるのだから。

これは私たちにはできないこと。
親が一番側にいるのだから。

そんなコトを考えながら、下手なサッカーを教えて

「今日はワールドカップだよ!」

「よくわかんないー」


これでいいのだ   ^_^   、、、


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2018年6月23日土曜日

よく降る雨

今日はowsのクリニック。

9月の初島熱海横断本番に向けて、一生懸命トレーニングしているみなさん、とても素晴らしい。

目標がしっかりしていることは、時間がかかっても達成できると思う。



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2018年6月12日火曜日

没頭できるもの

「自分ではどうにもできない外的なストレスを受けた時にどのように対処するか」という質問を良くする。

自分も含め、大小それぞれ誰でも経験することなので興味がある。

グッと堪える
乗り越える
立ち向かう

これらはストレスを受けた時に出る闘争反応。



そういうものと接触しない
自分のスタイルを貫くことで回避する
どうにかして逃げる

そしてこれは同じ生理反応とされる逃避反応。



どちらも間違いではない。
でも、どうにもできないストレスは受けるか逃げるしかないということ。屁理屈をいう人でなければ他にはない。



ライナスはいう。
「どんな問題も逃げ切れないほど大きかったり難しかったりしない」

人によっては微量の雨でも、経験したことがなければ大雨に感じる。



シャーミーは
「人生には、飲まなきゃいけない苦い薬がある」
という。

若いうちに飲んでおいた方が良い苦い薬。若いうちに飲むのを避け、年をとってから飲むと逆にカラダに堪えてしまう。


第二の故郷モンゴルには

「人生はうまくいかないことの方が多い。泣いて泣いて人になる。鳴いて鳴いて家畜になる。一人前になるには長いプロセスが必要」

という僕が好きなことわざがある。

「どうにもならない!」と泣いてしまったとしても、叫んだり怒ったり人のせいにしたりせず、自分の人生最後は自分で決断し自分で乗り越えなければならない。


「人間はご褒美で生きている」

結局のところ人生はストレスの連続だ。でも、大きなストレスの後には必ずご褒美がある。それがなければ人は生きていけないらしい。

だからストレスをたくさん感じる人は、ご褒美をちゃんと用意したほうがいい。乗り越えようとするモチベーションがない状態ではやる気も起きないというものだ。



僕がサポートするあるアスリートにも同じ質問をした。


「避けられないストレスを受ける前に、全てを忘れられるくらい楽しいことに没頭する」


単純なように思えるこの回答は深い。
ストレスを受けた後解消するのではなく、受けることを予測して一時的に、そして事前にそれを忘れるという。


「だって、乗り越えたらスッキリするからストレスはないでしょ?」


確かにそうだ。
しかも彼のストレスは一般のスポーツ選手の次元ではないはずなのに、コントロールの方法が確立している。

「全然。落ち込むことの方が多いですよ」

というが、いつも台風の中を傘をさして移動しているようにしか見えない日でも

「今日は小降り」

なんて言っているように見える。
やはり、乗り越えたものが大きいほど人は何かを会得するのだと思う。
お金とか名誉とかではないご褒美。

きっと分からないまま人生は終わってしまうのだろうけれど。

でも、乗り越えていない人は台風の雨をきっと「死ぬほど辛い」というだろう。

誰でも超え続けなければいけない試練ならば、どんどん超えてやろうと思う。

そのためには没頭する、何もかも忘れられる時間が必要なのだ。




幸せなことに、僕には海がある。
海は色々なことを教えてくれる。先月乗り越えた大波は、今週凪に見える。

調子に乗った時には怒っているように見えるし、少し落ち込んでいる時には後ろから後押ししてくれるようにも見える。

そんなことを考えながら、今日も海生活。
皆さんはどうやって荒波を乗り越えていますか?


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