フィジカルトレーナーとして、横綱鶴竜、プロゴルファー、プロテニスなどのトップアスリートまでトレーニングやコンディショニングを担当してます。 夏場はライフセーバーとして活動しているので海にいることが多いです。 副業としてスポーツ・健康ジャーナリストとして活動中。
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コンビニ弁当
みなさんこんにちは。
今回は健康とコンビニ弁当についてお話ししたいと思います。
24時間暖かく美味しい弁当を手に入れることができるコンビニ弁当。最近は、味はもちろん、見栄えや健康をウリにした弁当も出て来るなど各社激しく競っています。
単身者やちょっとしたお出かけの際にも便利なコンビニ弁当、少なからずお世話になっている方も多いことと思います。
一方で「コンビニ弁当は健康に悪い、自炊した方が健康的」という声も多く聞こえますが、みなさんはいかがでしょうか。
◾️余計な物が含まれていないという“オチ”
コンビニ弁当やオニギリは厳選された食材や徹底した衛生管理によって作られた食品で、「身体に悪い余計な食品」はまず含まれていません。
むしろ自炊することにより、自分の好きな食材と味付けをしてしまうことで栄養に偏りが出てしまったり、一人暮らしの人は作り過ぎてしまって結局不経済、なんて人も多くいることを考えるとコンビニ弁当の方がよいと考えてもいいかも知れません。
しかし、名前の通り便利なコンビニ弁当には、食品の品質を維持するためにどうしても欠かせないものがあります。それは味付けと過剰な衛生管理です。
◾️塩分量
調理業務をされている方は既にお気づきかも知れませんが、食品の品質を維持するためには「塩」と「砂糖」が通常よりも多く必要になります。実際コンビニ弁当をチェックしてみると塩分が多く含まれていることが分かります。
コンビニ弁当は、塩分相当量ではなくナトリウム表記のみになっていることがあります。実はこれが落とし穴で、ナトリウム量と食塩量と同じではないのです。ナトリウム量(Naと記載されていることもあります。)これに2.54倍乗じて下さいそれが食塩相当量です。
★詳しい計算方法
・ナトリウム含量(g)×2.54=食塩相当量(g)
ナトリウムが「mg」で表示されている場合
・ナトリウム(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)
一般的な平均摂取塩分量は1食3~4gが目安となり、高血圧など減塩を指導されている人の塩分量は1食2gが目安となりますが、コンビニ弁当を上記の計算に合わせてみると1食で5~6g含まれているものが多く見られます。
塩分は人間にとって必須のミネラルですが、摂りすぎると高血圧をはじめ、様々な健康被害を及ぼすことがわかっていますので注意が必要です。
特に普段から運動量少ない方が塩分を摂りすぎると、体が浮腫んだり極端に体が疲れやすくなったりするようになります。
◾️過剰な衛生管理
コンビニ弁当は不特定多数の方が食するために、作られてから短時間で店頭に並び、厳正な賞味期限によって管理されています。
また、調理段階では精密機械を作るようなクリーンルームで調理されており、極力人間が食材を直接手で触れないシステムを構築しています。つまり滅菌された空間でロボットが調理するようなものです。
市販のお弁当屋さんも、殆どが上記と同様の調理センターで作られた食材を各店舗で温めて出す形をとっているので、賞味期限を守ればお弁当が痛み健康被害を訴える人は少なくなります。
実はここがコンビニ弁当のオチなのです。
人間は様々な「菌」によって身体を覆われています。皮膚をはじめ、体内の菌類がいることで、外部からの菌の体内侵入を防ぎ、重大な感染をしのいでいます。
しかし、無菌、滅菌ブームによって現代人の皮膚には、100年前の100分の1しか菌がいないとも言われ、外部の菌を防ぐことができなくなっています。
本来食事から摂取すべき大切な菌も、コンビニ弁当のように“余計なものが含まれていない”食事を食べ続けることによって、体内に必要な菌が不足する可能性があります。
もちろん不衛生な食事が良いわけでも、コンビニ弁当がダメなわけでもありません。
利用できる便利な物は使い、代わりに幸せを見つけることは現代人にとって必要なことであると思いますが、食事はみなさんのカラダを作り、生命を維持する以外に、私たちは「食事を楽しむ文化」を得ている国民です。
食事は是非、笑顔溢れるものであってほしいと思います。
ひとつのアイディアとして、コンビニ弁当を家で食べる時には、少し洗い物が増えますが、自宅のお皿や鍋に移し替えて食べると良いと思います。また、寒い冬には友人や家族を囲んで鍋でも食べましょう!