2008年7月29日火曜日



ガード19日目。



曽我浦に巨大なウミガメがうちあがった。



推定50年以上の老衰カメ。



ウミガメの習性として、ここで生まれたカメなのであろう。



昔からカメは海の使者として崇められていた。



特に老体のカメには海の神が宿り、海の仕事をするものに幸福をもたらすと言う。



大陸の国では食糧としての価値しかないが、海を航行してきた民族は皆、カメを神と呼ぶ。



日本の宗教上、死んだものを神と崇める風習があるから、このカメも死んで神となるのであろう。



曽我浦には毎年カメが打ちあがる。多い時には数体。



ガキの頃から「海ガメは神」と伝えられてきたオレにとって、引き上げて祭る行動は自然だ。





しかし、生物の死とはいかようにも悲しいものよ。



夕方久し振りに雨が降った。



鎮座するカメを海に戻そうとする強い波、50年以上海を泳ぎ続けた体を癒すように降る雨。



自然の繋がりとはそういうもの。



またひとつ海の神から力をもらった。



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