2006年11月4日土曜日

ババァ

馬鹿は風邪ひかねぇ・・・。



めったなこと書くものじゃないな。



ブログに風邪ひいたかもって書いたら、たくさんの人からお見舞いメールを頂きました。ありがとうございます。



朝、目覚ましがなる前に飛び起きたほど元気でした。今日お客さんから「年取ったから早起きなんだ」と言われましたが、毎日同じ時間に起きてりゃ誰でもそうなりますって。



本当に丈夫に生んでくれた親に感謝です。めったなことでは風邪ひきません。風邪ひいて海に入れなかったなんてことも生まれてこの方ござません。きっと生まれつき・・・なんて病気はおかげさまで足が短いくらいでしょうか。



でも・・・自分で作った体ですがやっぱりおっかねぇ大人達の助言を守ってきた(いや守らされてきた)ことでじょうぶなのかも知れません。



まあうちは、自営ですから昔から食卓を家族で囲むなんてことはめったに無く、物心ついた頃には女中さんたちとまかないを食べていました。海の近くだから、肉なんかめったにないし、カレーは野菜オンリー。たまに肉片があると思えばサザエ。



それに田舎ですからババァに囲まれて育ったんです。だから教えてもらってないけど魚は三枚に下ろせるし、干物だって作れちゃう!適当なものであれば料理だってできますよ。今思えばワイルドな生活をしていたな。



そして風邪の話・・・調子が悪いときにババァが作ってくれる得体のしらない飲み物があって、それを飲むと夜中にもの凄い汗をかいて次の日は、風邪をひく前より元気になっていたりする。



その飲み物の作り方を教えてもらったけど同じものは未だ作れず。



ババァって言っていますが、これは尊敬語でして・・・。



オレ様が小学生の頃、そこで働く女中さんの子供と遊んでいたのですが、その子がお婆さんに、



「ババァ!お小遣いちょうだい!」



って言ったんです。この子供心に「このガキャァ!いくらなんでもお婆さんに向かってババァとはなんぞな!」って思い、こう見えてもオレ様は育ちが良かった?!ので「おばあちゃんぼくにもおこづかいちょうだい。」って言ったのです。そしたらそのババァ・・・。



「ババァって言わなきゃお小遣いあげないよ!」って。



おい!そんなのありかい?てなことでしたが、私は小さな声で「ババァ・・・お小遣いちょうだい。」って言ったらもの凄いくしゃくしゃな笑顔で頭をグリグリしながら100円くれたのです。彼女は魚をさばいていて手が魚臭く、しばらく髪の毛が魚臭かったのですがそれからその魚臭さをかぐとその温かいババァの手を思い出しました。



そのババァの手はまさにゴッドハンドで、ババァのカレー、漬物、あら煮、茶碗蒸しは門外不出の味で、未だそれを超える味には出会えません。とくに茶碗蒸しは涙が出るほど美味く、ババァがこの世を去ってから茶碗蒸しが嫌いになりました。



きっとあの風邪薬はババァしか作れない特効薬なんだろうな。まぁちょっとおまじない的な要素もあるかもしれないけど。



だから風邪気味な時は、未だそのババァ直伝特効薬(未完成版)を作って飲んでいます。もちろん食材もテクニックも揃っていないので、ババァほど効きませんがオレ様が元気なのはババァのおかげってことだな。



ババァは生きていれば100を超えてら。死ぬまでババァって呼んでいたから本当の名前も覚えてないや。



いじめや教育、核兵器や戦争・・・騒がれていますがね・・・田舎の年寄りから学べよ。何もないところからなんでも作り上げる生きてきた歴史は超えられねーぜ・・・。



なぁババァ。



0 件のコメント:

コメントを投稿