2018年3月24日土曜日

大阪場所14日目



長い長いトンネルを抜けた気がした。
今思うと意味のあった一年だったと言えるけれど、本人はもちろん、支えてきた周りの人達は辛い一年だった。


ケガをして、治ったと思ったらまた次。
トレーナーとして全く結果を出せず歯がゆい毎日だった。


相撲の神様は横綱に厳しい。


普通のスポーツと違って、自分の引退を他人がコントロールするという複雑なルールがあるのが大相撲。

しかも横綱は勝って当たり前、相撲の美学の象徴でなければならないという、他の力士とはまた違う責任を持っている。

僕も長くスポーツに携わらせてもらい、勝敗だけではなく、選手の栄光と挫折、人間的な成長や私生活について触れることが多くあった。
最近では、選手を支える人たちや環境についても携わることが増えた。


その中で、気がついたことは、現役を人生の瞬間で捉えている選手は伸びないということ。


スポーツに関わらず、“それだけ”にこだわり過ぎていると成長はない。

もちろん、競技に集中することは大切だけれど、ひとつのことや人生そのものをかけてしまうと、人間としての理性や成長を著しく阻害するように思える。

だから、10代の成長期にスポーツを詰め込むことは絶対避けなければいけない。


10代はカラダだけでなく、ココロも性も最大に成長する時期なのだから、友人関係や恋愛も含めて多くの喜びや失敗を体感しなければならない。

スポーツでいうならば、先ずはスポーツが楽しいもので、ココロやカラダを成長させる素晴らしいものであることを体感することが大切だと思う。


決して勝つことや上手くなることだけに執着してはいけない。


鶴竜関は、幼少期に家族と友人によって良い形でスポーツと出会い、スポーツを“楽しむ”ことから“憧れ”に変え、そして目標を設定することができた。

その結果が今となって現れ、32歳になってもまだ成長することができる要因となったと思う。


彼の人生はまだ長い。
相撲以外の経験や自分の子どもの成長とともに、さらに自身が成長することになると思う。


スポーツは素晴らしい。


こうしてスポーツに携われることに感謝したい。

鶴竜関優勝おめでとう!


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